バキの最強死刑囚達は″敗北を知りたい″と言うより″身の程を知りたい″が正しいんじゃないのか。

mqdefault.jpg

バキの人気エピソードである最強死刑囚変では4人の死刑囚が″敗北を知りたい″と言う志の元、監獄から抜け出し、いずれも日本に趣きバキ達に戦いを挑む。
しかしこの死刑囚達は敗北を知りたいと言う割に作中最強の登場人物である範馬勇次郎に、戦いを挑んだのが範馬勇次郎の判断に口を挟んで結果的に殺された柳龍光だけと言う有り様であり、戦略差がありながら範馬勇次郎に戦いを挑んだ愚地独歩の方がよっぽど″敗北を知りたい″である。
それに最強死刑囚達は諦めが悪い死刑囚が多く負けを認めないし、これはいわゆる″敗北を知りたい″と言うより″身の程を知りたい″ではないのだろうか。

死刑をはね除けるだけのパワーはある、しかし最早特にやりたい事がない格闘ジャンキー達が最後に見た夢。
それが″敗北を知るぐらい相手を選ばず格闘に興じれば良かった(敗北を知りたい)″だったとしたら、諦めが悪く何故か範馬勇次郎には戦いを挑まない死刑囚達の行動にも合点が行く。
見方を変えると最強死刑囚編は井の中の蛙が、井の中を抜け出したいと願った話なんだ。
″敗北を知りたい(最早生きる目標の無い自分を興じた戦いの中で殺して欲しい)″″でも死にたくない″と言う矛盾した心持ちの中、普通に生きれなかった男達がついに負ける(狂言自殺を繰り返した芥川がついに死んでしまう)ような悲しい物語…としてのスピンオフなら西尾維新がバキのノベライズ化をお願いされた際に書きそうだがきっと駄作になるだろう。

mudasure.com