【フリースタイルダンジョン制覇】ＭＣニガリが語る無の境地とは何か？
■T-Pablowとじょうから過去に散々酷評されたＭＣニガリ
ライブラと言えばR指定も、漢 a.k.a. GAMI も晋平太も距離を置いた悪名高い事務所であり漢 a.k.a. GAMI と揉めながらも未だにUMBを主催している事務所だ。
そんな事務所に未だに籍をおくMCニガリの印象を象徴するT-Pablowとじょう。
ＭＣニガリと同じ二人の高校生ラップ選手権上りのラッパーの言葉がある。
″フリースタイルダンジョンで曲やる約束してその後２回飯食いに行って、なあその後連絡もでねえ色んな人のともばっくれて
そんなお前にねぇんだよ優勝なら突きつけてる銃口なら見た目
お爺ちゃん子で純情キャラ?！そうやって嘘つくラッパー人生って順調かなぁ?″
″２オン２で俺とお前組んだ時に俺その事伝えたよなあ、お前よぉバイト辛くて金ねえつーから俺ギャラ無しでいいお前配信して小遣いにしろっつったんじゃねぇかよ
お前見たいに嘘はしねぇ刺青だらけでも俺はクソ真面目
都合いい日々のヒップホップ叩き込む
工場地帯の義理と人情″
″おいニガリ東京に何しに上京したん夢膨らましてそれ叶える為に来たんやろ
昨日も言ったけどお前は夢膨らませた後に自分の腹と借金膨らませて一体何がしたいねん
おいちゃんとしっかりせな
それじゃないとないてんぞ田舎のじいちゃん
ローカルエリア背負う前に自分がどうあるべきか自分で考えてからもっかい出直しな″
■モンスター達から失笑交じりでで迎えられたＭＣニガリ三度目のフリースタイルダンジョン挑戦
同じラッパーで一時期同居していた自閉症ラッパーのゴメスをツイッターの裏垢でディスっていた事がばれ、漢 a.k.a. GAMIから批判されながらも頑なに関係を続けていた晋平太はライブラから去り、一回戦で戦った裂固が言う通り″全く噂も聞かねえ(悪い噂なら過去に散々あった)″MCニガリがフリースタイルダンジョンに再び現れた時、事前インタビューの裂固も呂布カルマも失笑気味だった。
そして確かに見た目も以前の見た目から不自然に痩せ、悲壮感が漂っていた。
しかし視聴者である私は失笑しなかった。
むしろライブラとの関係や多くの不義理を働いたと噂されるニガリが未だにフリースタイルダンジョンに出ているのを驚いたぐらいだ。
(加えてMCニガリと一時期仲の良かったラッパーのゴメスと同じで″終わったラッパー″と言うイメージが当時のMCニガリには漂っていた)。
■自信満々の表情が次第に俯き顔に変わった裂固
イケイケの様子でMCニガリの前に一回戦で現れた同じ高校生ラップ選手権上りのモンスター裂固だった。
裂固はＭＣニガリに語りかける。
″よおニガリさん、あんた最近何してるんだ
全く噂も聴かねえ貫禄も糞もねぇ見た目、マジで俺が与えてやるぜラッパー引退のきっかけ
マジで見る影もないぜタイムイズマネーだ消えていく金俺は絶対に沈まねぇ
この気持ちを持ってこの場所に立ってるぜ
６８は似合わねえぜあんたの体にはな″
この時恐らく裂固には公私共に是っ不調のニガリがR指定と戦った時のようにT-Pablowと戦った時のようにじょうと戦った時のように一回戦で倒せるイメージが確かにあったはずだ。
しかしそれに対してニガリは″ラップの本職はスキルだぜ″と言い放ちこう続けた。
″テレビに出ちゃいる、噂はよく聞く、スキルは超カス、勘弁してくれっかな″
その言葉には裂固を″お前が理不尽いや、ピクミン″と称したムートンぐらいのインパクトがあり、その後見事にお経を読み上げ裂固のスキルはしょうもないお経だと言い放ったMCニガリに対して裂固はうつ向いていた。
この瞬間に今回の自分のポジションは若手のエースや、切り込み隊長ではなく″噛ませ犬″だと確信したんだろう。
因にアニメ十二大戦とタイアップした動画で彼が歌うキャラクターのポジションは″犬″だ。
■MCニガリのスキルの上書きが出来ずに敗れた裂固、呂布カルマ、そしてラスボス般若
始めに書いたT-Pablowとじょうとのバトルで私生活をディスられた際に明らかにニガリは苛立ち、そしてバトルに負けた。
そう言う事もあり″ニガリは私生活で自堕落な生活を送っている面をラップと関連付けてつつけば勝てる″と言う方程式がいつの間にか他のラッパー達の中では出来上がっていたように見える。
だから裂固は、まずはニガリのラッパーとしての知名度をディスったし、呂布カルマは音源の少ないニガリをバトルに頼っていると称し″東京に転がっているゴミと一緒″と称している。
因みにラスボス般若がMCニガリに対して″言ってる事とやってる事が全然ちげえ″と今回のニガリを見て一体どこをそう思ったのか今一分からない謎台詞も、T-Pablowやじょうとのバトルの印象から何となく自然と口から出た言葉が、今回のニガリに全く相応しくない″言ってる事とやってる事が全然ちげえ″と言う謎台詞だったんだろう。
呂布カルマなんて不断韻を踏まないのに、論破しやすそうな上知名度もあるMCニガリが現れたのがよほど嬉しかったのか、呂布カルマの不断の韻の回数から考えて(偏見を言うと)ウキウキで家で考えきたとしか思えない″ニガリの進化は如何に″から始まるニガリに絡めた韻の連打を繰り出している。
しかし結果は負けた。
■MCニガリが目覚めた無の境地とは何か
MCニガリは今回インタビューで自分の新境を″無の境地″だと語った。
これを聞いたモンスターの多くは恐らく失笑しただろう。
″中二病の餓鬼と同じでどうせ今回も私生活を絡めてディスればイライラしながらスキルを乱すだろう″と。
しかし激ヤセする程に生活を切り詰め、晋平太さえ見限った悪名高いライブラに籍を起き、T-Pablowとじょうと言った同じ高校生ラップ選手権の同期に完全に差をつけられたニガリは恐らく良い意味で人生を諦めていた。
余計なしがらみが良い意味でなくなっていたのだ。
諦めていたからこそ、今更フリースタイルダンジョンに現れ、余計な事をせず言う事だけを言いそしてラスボス般若を倒した。
MCニガリが言う無我の境地とは諦めによる開き直りであり、″フリースタイルダンジョンなんてどうでも良い″と思える程に奔放な態度を見せたリックＧも、ある意味無我の境地の使い手と言える。
呂布カルマは無我の境地発言に対して″二千年修行してやっと届くところにお前みたいなカスがくすぶってるだけで、届くもんじゃないんだよ無の境地ってのはよ″と語っているがリックＧやＭＣニガリの無の境地と言うのは、″やることやって帰る″と言うだけで、同じ″やることやって帰る″なら″今日で俺達終わりなんで″と発言しながら何故かまだラスボスをやっている般若(多分一時期zeebraがラジオでラブコールを送っていた鎮座ドープネスがラスボスを断り、ラスボス足りうるオーラ＋あの面倒なポジションを引き受ける担い手がおらず地上波に露出出き、仕事の幅も増えるラスボスを降りなくても良くなって内心ホッとした般若が引き続きラスボスを継続したのではないかと私は思う)と若手MCなら当然、晋平太が言う気合いと時代のギアが違うリックＧやＭＣニガが勝つ。晋平太やペコは″無の境地″に対して″覇気″で戦うMCだったが般若も勿論覇気で戦うMCだ。
般若の年齢で無の境地になってしまうと早く終わらせて帰りたい定年前のサラリーマンの新境になるので、同じ″無の境地″でもそれは般若が負けるだろう。
そもそも今の般若はヒップホップ界でzeebraに継ぐ大物のようなボジションを手に入れ、KREVAのような言うなれば″セルアウト″系のヒップホップが元気がない今、満ち足りていてそこまでヤル気が無いんだろう。
■相手のブーメラン発言を確実に抉り出しそして返したニガリの無の境地
無の境地を発動したＭＣニガリは私生活を含めた音楽活動の不調をディスられてもかつてのようにイライラせず、ライブが出来ないからバトルにすがっていると語る呂布カルマに対しては
″呂布さんアンタもバトルに出てるんじゃないの?
じゃあライブだけでどこまでバトルもセットでようやくなんだろ?
俺と一緒だよ散らばるゴミでもマイクで実証してやるよ今日
糞な畜生が叶えてやるぜヒップホップドリーム″
と返し、
″んー専攻って悩んでるそれ嘘だろ″
″噛ましてからラッパーお前にも言える事だぜブーメランだった″
と前半の不調から勢いを取り戻し巻き返しそうなヤバい雰囲気を放つ崇勲には
″はいはい分かった俺に刺さったでもお前にも刺さったそれは確かだろ
じゃあどっちもラップのスキルで実証してくれないと終わりだ
野口地区のクソの蓄膿症の畜生のショー″
と返した。
″最期の一言目でなんたらわーみたいなドヤ顔だけで上がるわけねえ
この場でかますなめてんじゃねえ″
と発言した輪入道には
″なめてんじゃねぇって言われても顔芸はあんたの得意顔だろ
勘弁してくれよ。
わーみたいなそのキメ顔お互い様なんでしょ
じゃあどっちが様になってるかドヤ顔しなくてクールに刻むだけでお前より上がる
これがニガリスタイル分かる?″
と返した。
何より自分のペースに嵌め、相手を小物扱いする事での勝利を得意とするラスボス般若には
″般若なんかよく分からんがあんた、目の前に出てきた時のオーラが一番小せぇ只のカスさ″
とのっけから言い放ち
″東京地元でやってんだぜどけどけボケその程度かボケお前に言ってやるぜ逆に入れてく渇、俺の方が勝つ
さっきも言ってたシングル
聴いてないかもしれないけどチェック、よろしく頼むぜ
あと１００万旅行よりもやっぱ音楽作りてぇわ″
と続け視聴者が感じていていた裸の王様に見事に物言いをつけた。
般若の今までの般若のバトル全てに対応できるような素晴らしいバトルだったと私は思う。
